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何をしているのか分からないインターネット広告担当の一日を徒然なるままに日暮。
設定は中小規模の広告会社、インターネット広告担当は限りなく専任に近い兼任者一名か二名。
05/11/14
■9:30
昨日も夜中までメールチェックと返信に追われて寝不足の幕開けだ。
慢性的な睡眠不足にイライラは募るばかりである。
朝も朝でメール広告の掲載チェックと一日のスケジュール確認で、どんどん時間が過ぎていく。
■10:00
この時間にレップから掛かってくる電話で良い知らせがあったためしはない。最近、2つの大手サイトの掲載事故が相次ぎ、しかも媒体の高飛車で一律の補填対応に腹に据えかねているのだ。
こんどやったら・・・、って再発である。
学習機能が無いわけで、呆れてモノが言えなくなる。
「すいません、バナーが掲載されていないんですゥ」(泣きを入れるレップ)
「説明出来る材料と補填を用意してね」(決り文句だ)
「いや、ちょっと、直ぐに分からないので」(板ばさみのレップ)
「またぁ?頼むよ、クライアントに説明できない上に、補償もなしかい!」(前回の対応の悪さを根に持つ広告会社の担当は何処も同じ)
「いえ、すぐに・・・あの、夕方には・・・。」(ますます、万力のような板ばさみ)
「じゃ、何だか分からないけど掲載されていないって、クライアントに言うだけなのね」(嫌味っぽさが限りなくアップする広告会社の担当はいつも同じ)
しかし、売れるサイトは強気で困る。売れなかったときの泣き顔は、鼻持ちならないイヤな奴に変わってしまっている。
だから、最近広告主には「●●●は、トラブルが続発しますので、覚悟して出してください。トラブルがイヤで文句を言いたくなるなら掲載は止めて下さい。」と注意書き付きだ。(この伏せ字サイトは洒落にならないが実在する)
■10:30
掲載事故で呆れている間に、メールが溜まっている。
コールバックも片手ほどだ。
半分は意味不明の営業からのモノで、クライアントのニーズもインターネット広告もゴタ混ぜの内容である。
とりあえず、放っておくしかない。
提案書のアップ確認が来ているが、幸いプレゼンを控えている担当営業はインターネット広告に明るい営業(数人しか居ない)なので、素材を簡単に纏めたもので許してもらうことにして、メールに添付して送り出す。
問題なのは広告主が営業を飛ばしてくるケースだ。特に、席に居るのに意図的に飛ばすのは要注意だ。とりあえず返信をするが、営業に一報を入れて「営業が確認」するように依頼しなければならない。
さて、難敵が丸投げしてくるヤツラだ。
しかも、インターネットでビジネスしたいだと!?
ええぃ!事業計画書ぐらい貰ってこれんのか!(爆発)
「なんとかみたい・・・」なんて、分かるわけないだろう。
■11:00
社内ミーティングだ。
全部署の担当者が集まっているが、インターネットという部分だけはみんな避けている。
「ドリームバリュー社は、インターネットを使ったビジネスを展開します。
お手元のオリエンシートに事業概要・ターゲット・バジェットは記入してありますので、ご参照下さい。」(担当営業がビッチリ書きこんだシートを指す)
一同終始無言で目を通し、時々ため息が漏れる。
「あのね、インターネットだと●●部は関係ないよね」(大概皆そう思っている)
「いえ、クライアントはメディアミックスでシナジー効果を考えているので、営業としては各部のご協力を頂きたいのです。」(言葉の意味がわかっているとは思えない)
一同ため息。
「あのー、戦略の<20代を取りこみ、積極的なオンライン展開を主軸にする>って良くわからないんですけど」(インターネットは20,30がコアゾーンなのよ)
「インターネットはパソコンを使う人なので若くないとダメなわけで、まぁ、使っている人を押さえていこうという戦略なんですよ。」(自慢げな調子)
という、不毛な会議で昼食時間が無くなる。
今まで勝てた試しはないのは、基本的なスキルに問題があるわけなんだけど、それに気が付く人はいない・・・。
■12:45
結局、胃に食物を入れる時間は無く、13:30のアポに営業に同行して広告主へインターネット広告の話に行くことになる。
■13:30
5分前に訪問が礼儀なのに、若干過ぎて到着。
イヤな予感がするが、にこやかな宣伝担当の顔に安堵しつつ出されたコーヒーをすする。
「で、今日おいで頂いたのは弊社のホームページなんですが、ご専門の立場からお話を伺いたかったんです。」
「どのようなことでしょう?」
「ダサいですか?」(『ダサイ』も死語だ)
「ユーザビリティに欠けてますね。重いし、無意味な画像が多いし、サーバーのレスポンスも悪いですね。」(毎回言いたい放題)
「それで、御社にお願いするといくらになるんでしょうか、お高いんですよね。」(あれ?制作の依頼か??)
「すいません、高いと思いますが、今はどうしてらっしゃるのですか?」
「コンピュータ系の会社にお願いしてまして、●●万円で作ってもらいました。」(暗に、その金額でやれと言っているらしい)
「はぁ、しかし、弊社だと3倍は掛かりますので、余計な情報を整理して、今までのところにお任せしたままの方が良いと思います。」
ここで、営業が慌てる。
「あ、もちろんお見積もりは勉強させていただきますので、先に話を進めましょう。」(取り繕っているつもりが、傷口を広げる)
「では、御社がホームページを持った目的と事業における戦略的な位置付けについてお聞かせ下さい。」(作れば良いってものじゃないでしょと問いかけているつもりだが真意は伝わらない)
大体、広告主は目をパチクリさせる。
「あ、あれですよね。競合会社より凄いページにするんですよね。」(営業がフォローしたつもりらしいが、パックリ傷口がこれで開く)
「ええ、アンケートとかゲームなんか入れて、来た人が楽しめるページにしたいんです。」(広告主は出来あがりのイメージを固めているらしい)
「ちょっと待ってください。御社のビジネスとどのような関係があるのでしょうか?費用対効果を考えないとアンケートのCGIもタダではありませんからね。それに、競合を想定されているのならば・・・云々」
こうして不毛なやり取りが続いていく。
結局、広告主の一担当者の好みで企業ページが出来あがるのだが、この場合プロダクションに直接発注したほうが安くて早くて融通が利くので、弊社扱いにはならずに終わるのが通例だ。
■15:45
戻って見るとメールが・・・。
しかも、メモまであって、1週間以内に出稿できる媒体を揃えて欲しいと言う・・・。「断れ、そんなやっつけ仕事!」と喚きつつ、とりあえずメール広告の空き枠状況を調べる小心者の自分がそこにいる。
そんな時に、レップから入稿の催促が来る。しまった・・・忘れてた。完全に忘れていた。慌てて営業を捕まえようとするが、捕まる訳も無くプロダクションに直接確認をすると、素材は広告主チェックを受けるだけの状態になっていて一安心。
ふと、血糖値が下がりまくっている自分に気が付いて、CVSで軽食を仕入れに出る。
■17:00
営業が戻って来る魔の時間帯で、事件はここで起こる。
1.プレゼン敗退
2.リテイク
3.オーダーキャンセル
4.サイトトラブルで掲載延期
5.システムトラブルで無期延期
6.予算削減で白紙撤回
7.結論持ち越し
最近は慣れたつもりだが、胃が痛いのはナゼ?
■17:30
オーダや掲載報告書の整理をしつつ、媒体提案書もまとめなければならない。今夜も残業という意識すらなくなっている。そんなところに、
「ちょっといいですか?」と営業が顔を出してくる。
「なに?PCフリーズしたの?」(ヘルプデスクもやっていたりする)
「あ、すぐ終りますから・・・」と打ち合わせ用の小部屋に手招きされる。
仕方ないので、移動して椅子に腰掛ける。
「えっとですね、これが資料なんですが、クライアントが何とかして欲しいって言うんですよ。結構オンラインでの売上もあって、来年あたりブレイクしそうらしいんです。」(営業も必死である。展開が読めているらしい)
「ほう、そのままやれば良いんじゃない?上手く行ってるんでしょ!?」
「あ、ほらまた。いやだなぁ。頼みますよ。全部任せてくれるって言ってるんですよ。○○百万円ですよ。」(並べ立てまくる営業の悲しさかな。)
「わかったわかった、じゃ、コッチの条件を呑む?」(千尋の谷へ突き落とすわけではない)
「いや、言ってください。」
「フォローはするけど、ディレクションはそっちでやって。市場分析はマーケ、実施案はプロダクション、媒体提案は素材を渡すだけにして。」
こうして、ホームページ作成から出来るだけ離れておく。基本的にCRの作業なんだけど、それを理解できない人が多い。デザインはデザイン。
■18:30
席に戻ると、新たな話がメモに残っている・・・。
今度は、あるサイトの立て直しについてだ。メールでURLを送ってあると書いてある。早速見るが・・・。
どうして事業計画段階で気が付かないかなぁ、市場見込みが甘すぎる。
まして、広告が売れないと言うが媒体価値の前に、広告について何処まで知っているんだか・・・。(知らないから、ここに流れ着いたのか・・・)
とりあえず、ビジョンだけでもしっかりしていれば、救う手立てもなくはないかと空いている時間を打ち込んで返信する。
大体、目標と戦略がなければ検証も出来ないし、事業自体が成立しないと思うのだが、世の中いろんな事がある。
今回もデジタル音痴営業が担当なので、のっけから喋り捲ることになりそうだ。インターネット広告業界の概観から入るべきだろう。
相談を持ちかける先が間違っていると言ってあげた方が良いかもしれないな・・・。
■20:00
身体にギシギシと痛みが走り始める。
仕方ないので、一瞬の間に帰宅する用意を整えて帰路につく。
■22:00
結局、在宅勤務である。ネットに再接続すると、レップから雨アラレのメール攻撃だ。皆遅くまで頑張っている。
提案内容、仮押さえ期限、入稿確認、オーダ確認と気が付けば夜中になっているではないか・・・。
■25:30
ゲッ、こんな時間でも来週のアポメールが入ってくる。
良く倒れないなぁと感心しつつ、空いている時間をタイプする。
ネットは24h、まさに休みはないのだ。
しかも、暢気なペンギンがメールを送ってきている。(暇なら手伝わない?と思うが、こいつ企画書けるのか?)
口先だけの輩が多いので注意しなくちゃね。
■そして
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Copyright/1999 波乗りペンギン
※中小広告会社担当者との雑談から構成しました。限りなく事実に近い事があっても、すべてはフィクションで実際の団体や特定しうる関連があっても、一切の関係はありません。
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